内藤哲也というプロレスラー

私は、今、内藤哲也というプロレスラーに強烈に魅せられている。

 

 

今、一番に書きたいのは、G1、浜松大会でのイービルとの闘い。

どんな闘いをするのか予想もあれこれしていたけれど、試合は、意外な程、静かにある種の緊張感を保ったまま厳かに終わったように、私は感じた。

イービルは、自分の全てを内藤さんにぶつけ、

内藤さんは、ひとつひとつそれをしっかり受けた。

イービルの攻撃は、それは力強く、何度も何度も内藤さんをマットに叩きつけた。あのイス攻撃でさえ、内藤さんにして見せた。

内藤さんは、膝攻めであったり、一連のムーブで攻めあげた。

特筆すべきは、セカンドロープでイービルに頭上で抱えられた体勢からの、一瞬で体勢を入れ替えてのフランケンシュタイナー、あの場でそれをやってしまう内藤さんの身体能力の凄さに脱帽。そして、あれだけの攻撃を受けながらも、最後はデスティーノで決める内藤さんの底知れぬ打たれ強さ。限界はどこなのか。

 

 

そして、その後のシーン。

かけつけたロスインゴの二人をイービルから離し、イービルの髪をつかんで立てとうながす。

まっすぐイービルを見つめ、胸をたたき拳を高く掲げる内藤さん。やや間がありつつ、拳を合わせるイービル。

私、やられました。

お二方の本当の気持ちなんてわかるはずかない。ただの演出に過ぎなかったのかもしれない。でも、いいんだ。私には、お二方がこんなふうに言ってるように見えたんだ。  

 

   俺たちの覚悟を忘れてないよな。

   共に高みを目指していくんだよな。

  

だから、安っぽく抱き起こしたりなんかしない。肩を貸したりなんかしない。

自分で立ち上がって歩いていくんだ。

友情物語なんかじゃないんだ。

いつか、メインでベルトをかけて戦う日がくるまで、共にあがっていくんだろ。

 

 

内藤さんは、そんなふうに問いかけていたように見えたし、イービルもしっかり応えたように思う。イービルの試合後のコメントは、

最高のパレハだぜ。だったのだから。

 

 

内藤哲也という男がそれまでのイメージをかなぐり捨てて、選んだ今の道。

その覚悟たるや、どれほどのものか。

そして、浴びせられた批判やブーイングを受けながら、日本でたった一人のロスインゴとして立ち向かった日々を思うと、胸のつまる思いもし、そしてパレハとなったイービルをどれだけ心強く思い支えあい、ここまで来たか。

同志としての絆は、人が思うよりもずっと強く固いのではないか。簡単に仲間割れなんてしない、いやして欲しくないな。二人のそんな姿にこんなにも魅せられているのだから。